
英検を実施している日本英語検定協会は、英語教育についての研究調査も行う団体です。
その結果は、ウェブサイトで公開されています。
研究者に助成金を出す制度もあれば、協会が自分で調べて出す報告もある形。
公式ページに並んでいることだけを整理します。
研究調査を担うのは英検協会の英語教育研究センター
英検協会の研究調査の窓口は、英語教育研究センターです。
設立は2010年7月。
日本人の英語力向上と、これからの世界を担う英語力を備えた人材の育成を願って作られた組織です。
センターの取り組みは、公式ページで次のように並んでいます。
- 「英検」研究助成制度(研究企画を募り、優秀な企画に助成金を交付する)
- 研究助成報告書(第1回〜第37回のEIKEN BULLETIN)
- 報告書作成お役立ちページ(応募を目指す人向けの情報)
- Webショートプレゼンテーション(研究成果の動画)
- 委託研究(論文・レポート)
- 英語教育に関する調査
センターの所在地は東京都新宿区横寺町55で、連絡先のE-mailはcenter@eiken.or.jpです。
研究調査の中心は1987年に始まった「英検」研究助成
英検協会の研究調査でいちばん大きいのが、「英検」研究助成制度です。
1987年から、英語能力テストおよび英語教育に関する研究企画を広く募集してきました。
優秀な企画に助成金を交付して支援する形になっています。
研究後に提出された研究成果は、協会発行の研究報告書と英語教育研究センターのサイトで広く公表されます。
英語の先生向けの研修やセミナーは教員研修の種類と対象と参加費で並べています。↓

研究調査の募集テーマは3つの部門
募集テーマは部門ごとに分かれます。
| 部門 | 募集テーマ |
|---|---|
| A:研究部門 | 英語能力テストまたは英語能力向上に資する研究 |
| B:実践部門 | 英語能力向上をめざす教育実践 |
| C:調査部門 | アンケート等による教育現場の意識や実態調査 |
研究部門は、英語能力の測定・評価、または英語能力向上に資する理論的・実証的探究を含む研究の報告です。
実践部門は、小学校・中学校・高等学校(高専含む)・大学での授業実践や指導法に関する効果検証の報告。
調査部門は、アンケート・インタビュー等によって英語教員や学習者の意識・態度・教育現場の実態を明らかにする調査の報告です。
第39回の入選は、研究部門3件、実践部門4件、調査部門2件という内訳でした。
研究調査に応募できる人と応募できない条件
応募資格は、次の2つのどちらかです。
- 小学校・中学校・高等学校・高等専門学校で英語教育に携わる教員の方
- 英語教育に関わる研究を専攻する大学院に在籍する方
共同研究者も、研究代表者と同じ応募資格を持つ人に限られます。
設定する場合は、応募フォームの入力時に氏名・所属を書く形。
いっぽうで、応募できない条件が細かく決まっています。
- 「研究」を主たる生業としている方(大学教授、准教授、講師及び助教など)
- 複数の研究企画を同時(同一回)に申請するもの
- 直近2回の研究助成で、代表者または共同研究者として入選された方
- 研究テーマが、過去に発表したことがあるもの、または発表する予定のもの
- 修士論文としてまとめた、ないしはまとめる予定の内容に基づいたもの
- 他の団体や自治体等から委託されたもの、または委託される予定のもの
- 第三者が応募者に代わって企画した研究テーマのもの
- 同一研究テーマで、国や独立行政法人が運営する競争的資金などを受けている方
報告書の著作権は日本英語検定協会に帰属という決まり。
協会での発表後に内容を公表するときは、その旨を明示する必要があります。
研究調査の助成金は各部門30万円以内
助成金交付額は各部門30万円以内です。
入賞対象件数は、全部門あわせて15件以内。
いずれの部門も、助成交付額に相当する研究内容であることが選考の条件になります。
支出計画に書くのは、資料費・会議費・研究協力者謝金・印刷費・通信費・データ処理費・旅費などの内容と金額です。
使途の対象外になるものも並んでいます。
- PC・プリンター・スキャナー・電子辞書・ICレコーダーなどのハード機器購入(レンタルは可)
- 研究室・事務所等の賃借料、光熱費、電話・インターネット等の通信費
- 「入選通知到着」以前に購入された物品等
- 共同研究者等との飲食費・懇親会費
- 申請額の50%以上にかかる旅費等
助成金が使えるのは、応募者が入選通知を受領した日以降です。
振込は8月下旬なので、それまでは立替になります。
助成期間終了後には、領収書・明細書を添えて所定の会計報告書を郵送する決まり。
虚偽の申し出や報告、研究活動の中止、未使用金がある場合などには、交付した助成金の一部または全額の返還を求められることがあります。
研究調査の選考と第40回の日程
選考は多段階です。
複数の専門選考委員・外部選考委員によって、厳正公平な審査が進みます。
選考基準は、各部門とも企画内容が独創性、有用性に優れているもの。
基準をほぼ満たした内容で、その領域・対象が事例として少ないものや、実践的な英語教育の普及発展の観点から有用なものは、別途に「奨励研究」として選考されることがあります。
第40回の日程予定は次のとおりです。
| 工程 | 時期 |
|---|---|
| 応募期間 | 2027年2月1日(月)〜2027年4月30日(金) |
| 第一次選考 | 2027年6月上旬 |
| 第二次選考 | 2027年7月上旬 |
| 最終選考 | 2027年7月下旬 |
| 助成金贈呈式 | 2027年8月下旬 |
| 研究報告書提出 | 2028年8月下旬 |
| 最終報告書集の完成 | 2029年2月上旬 |
選考結果は8月上旬を目途に、各申請者へ郵送されます。
この予定は変更となる場合がある、という注記も付記。
研究調査の報告書はEIKEN BULLETINとして公開されている
研究助成の成果は、EIKEN BULLETINという報告書にまとまります。
制度の創設以来、完成したすべての報告書が第1回〜第37回まで閲覧できる形です。
応募を目指す人のための「報告書作成お役立ちページ」も別にあります。
- 研究助成制度解説動画
- 選考委員からのメッセージ
- 選考委員からのおすすめ本
- 過去入選者からのメッセージ動画
- 歴代入選者一覧
研究調査の成果は動画と学会発表でも出ている
Webショートプレゼンテーションは、研究助成の入選者(一部)や委託研究の研究者(一部)が、研究成果をコンパクトにまとめた動画です。
小学校英語や小中連携をはじめ、CLIL(内容言語統合型学習)やEAP(English for Academic Purposes)といったテーマが並びます。
言語テストに関する研究、児童の第二言語習得についての研究、英語観の違いについての調査も見られる構成。
入選者の中には、国内外の学会で研究成果を発表している人も多数います。
第36回の入選者では、筑波大学附属高等学校の髙木哲也さんが、全国英語教育学会 第49回福岡研究大会で自由研究発表を行いました。
ランゲージングとは、言語面の誤り等についてフィードバックを与えた後、生徒自身にその理由を考えて説明するよう促す指導法です。
同じ第36回の湯浅麻里子さんは、早稲田大学で開かれたThe International CALL Research Conferenceで発表しました。
研究調査には委託研究と現状調査もある
協会が自分で出す研究調査も2種類あります。
1つは委託研究で、英語教育に関する研究を研究者に委託し、論文・レポートとして順次公表する形です。
- 英語教員と一般教科教員との協働によるCLIL実践:設計・授業・研修(池田 真)
- 小学生の英文を「読む力」の育成に効果のある学習プログラム構築を目指して(久埜 百合)
- 改訂学習指導要領(小・中・高)の方向性を考える(和田 稔)
もう1つが「英語教育に関する調査」です。
小学校を対象にした「小学校の外国語活動及び英語活動等に関する現状調査」が、平成22年9月実施の分から並んでいます。
教育委員会を対象にした「公立小学校の外国語活動に関する現状調査」も別にある形。
大学入試改革の議論のなかで急遽実施された『大学入試に関する調査』も、同じページから読めます。
英検及びその他のテストに関する調査研究の結果は、国内・海外の各種研究学会で発表されています。
英検とCEFRの対応そのものは受けた級で出る範囲が決まる仕組みで並べています。↓

研究調査についてよくある質問
公式ページに答えがあるものだけ並べます。
研究調査の助成はいくらまで出ますか
各部門30万円以内で、入賞対象件数は全部門あわせて15件以内です。
大学の先生は研究調査に応募できますか
できません。
大学教授、准教授、常勤講師及び助教の方は、共同研究者を含めて対象外です。
研究調査の応募に文字数制限はありますか
あります。
研究テーマは60文字以内、目的および期待される成果は500文字以内、構想・方法は800文字以内です。
研究調査の報告書の著作権はどこですか
日本英語検定協会に帰属します。
研究調査の問い合わせ先はどこですか
英語教育研究センターの「英検」研究助成担当が窓口で、E-mailはcenter@eiken.or.jpです。
研究調査について公式ページにないこと
この記事で書けなかったことを並べます。
各回の応募が何件あったのかは、書かれていません。
部門ごとの採択率も載っていない情報です。
第40回で何名が入選するかは、日程予定のページにありません。
EIKEN BULLETINの各号が何ページあるかも並んでいません。
研究調査の参考文献
この記事の内容は、次の4つから取りました。
- 英語教育研究センター(センターの取り組み・報告書・動画/日本英語検定協会 公式サイト)
- 「英検」研究助成制度(募集テーマ・応募資格・助成金/日本英語検定協会 公式サイト)
- 「英検」研究助成に応募する(第40回の日程・申請に必要な情報・支出計画/日本英語検定協会 公式サイト)
- 英語教育に関する調査(小学校の現状調査・大学入試に関する調査/日本英語検定協会 公式サイト)
制度は回ごとに変わることがあるので、応募の前に公式ページで確かめてください。
協会が教材や講座を認める仕組みは推奨プログラムの申請の条件で並べています。↓


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